ITプロジェクト80 平行稼働(パラレルラン)
新システムが稼働した後も、旧システムを平行稼働させ、2つのシステムで同じ業務を処理することがあります。これを平行稼働(パラレルラン)と言います。略してパラランと言ったりもします。
平行稼働を行う理由は、本番稼働しても業務がこれまで通り継続することに不安がある場合に、いわばテストの延長で新システムを稼働させるためです。万一新システムで問題が発生しても、旧システムで業務を行うことができるので、安心だというわけです。
平行稼働させることは、システムに対してユーザが二重入力を強いられることとなり、ユーザの負担が重くなります。また旧システムと新システムの出力値(コスト、残高など)が異なる場合に、正誤突合せを行い原因分析行う必要があり、今までにない負荷をユーザに強いることがあります。それがシステム起因であればよいですが、新旧システムに入力した値自体が異なっているなど、システム以外の要因であることも、少なくありません。
システム移行は、十分なテストを行った上で、一気に行うことが効率的であり、平行稼働はあまりお勧めできません。