システム開発の経験談(17) モバイル端末
システム開発において、クラウドと共に大きく変化したのが、モバイル端末、いわゆるスマホの登場だと思います。スマホによって、いつでもどこでもメールチェックできます。スケジューラや連絡帳と連動し、簡単なメッセージなら会社にいなくても仕事ができます。
ここまでは、以前ご紹介したHP200LXやシャープのZausなど、携帯端末でも可能でした。しかしスマホは端末能力的にも高性能コンピュータとほぼ同等です。メールのみならずスケジューラもPCと同期することができ、更にはワークフローも使用可能です。会社でハンコを押すことも少なくなりつつあります。PC上で作成したWordやExcelなどの文書もスマホで閲覧できるし、ECサイトから発注もできます。
これまで会社でしかできなかった業務が、外出先や移動中もできるようになり、業務のやり方も大きく変わることになりました。特に、今回のコロナ禍を契機として、ペーパーレスが叫ばれるようになり、スマホのアプリはテレワークにも大きく貢献していると思います。
その一方で、スマホではGPSにより位置情報もとれることで、個人の利便性は急激に向上するとともに、それまで考えられないほど、個人情報がインターネット上を飛び交うことになりました。情報セキュリティ上も、考慮するべき点がとても多くなったと思います。
私はさすがに、スマホのアプリ開発を行う気力も時間もありません。しかし、スマホのアプリ開発は、業務システムを開発する上でも、無視することができない重要な観点となってきます。利便性とセキュリティのバランスをとり、十分な検討が必要となっていると思います。