廃炉への道

NHKスペシャルで、福島第一原発の廃炉について、放送されました。この10年、事故に係る関係者の方々が、なんと大変であったかと思うと共に、40年以内の廃炉実現が、いかに困難であるかについて、考えさせられました。

私はビジネスコンサルタントですので、どうしてもBCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)ということに考えが行きます。最悪の事態を想定して、それに対する対策やシナリオを考えておくということは、非常に大切です。その際に重要なのは、どこまでを想定するのか、ということです。

福島第一原発では、津波があったとしても、10mと想定されていました。10m以内の津波なら対応ができます。しかし実際の津波は15mでした。今回は、想定外の規模の津波が来たために、このようなことになったわけです。

それでは、本来15mの津波を想定しておくべきだったのでしょうか。20m、あるいは30mの場合も想定すべきなのでしょうか。

むしろ、想定外のことは起きる、という前提で計画を作るべきなのかもしれません。日本は原子爆弾の被害国であり、そして原子力発電所の過酷事故の被災国です。これまでの被災地の方々のご苦労、廃炉に取り組む多くの関係者の方々、そして今後廃炉に必要な費用を含めた国民の負担を思えば、ここから多くのことを学んでいく必要があると思いました。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。