決断力

著者の橋下徹氏は、あまりにも有名ですから、説明の必要もありません。決断力というタイトルですが、趣旨は、下記の通りです。

即ち、現代は何が正解なのかわからない時代であり、そのような時に重要なのは、何が正解かという実体的正義ではなく、意思決定のプロセス、即ち手続的正義を、重視すべきだ、ということです。弁護士時代に得た思想で、橋下徹氏はその考え方を徹底的に追求してきたということです。

大規模組織にはいろいろな考え方の人がおり、それが一つの方向に進むようにするのがリーダーです。最後はリーダーが意思決定しますが、どのような結果になろうとも、それまで各自の意見を十分言える機会を設けることが大切で、リーダーは判断基準も示さなければなりません。そのプロセスこそ、手続的正義を担保するため重要だというわけです。

実際には、最後まで納得いかないことは少なからずあるでしょうし、その場合は組織がこわれてしまうようなこともあるでしょう。手続的正義が万能薬とも思いませんが、とても重要な示唆だと思います。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。