ITプロジェクト83 過渡期運用

本番稼働しても、スムーズに新業務プロセスで、新システムが運用されるとは限りません。むじろ、想定しないトラブルや不具合が発生する方が多いのではないかと思います。これらの問題に対応するのが、過渡期運用です。

総合テストの際に検知できなかった問題や、数か月に一回位しか発生しないレアな業務、あるいは本番環境の特殊要因など、原因はさまざまです。

これらの問題は、総合テストと同様、課題管理表を作成して、個別に対応方法を決定していきます。問題はシステム要因のみとは限りません。むしろ、新しいシステムに対する操作方法に熟知していないユーザが、間違ったデータを入力することによって起因する問題が、多いかもしれません。

また、そもそも操作方法がわからない、という基本的な問題がある場合もあります。

いずれにしろ、問題は拾い上げて、課題として整理し、対応方法を決定していく必要があります。

通常の保守体制ではリソースが足らないこともありますので、本場稼働後の一定期間、例えば1ヶ月程度は、ユーザ企業側とベンダの双方で、対応人員を強化しておくことが一般的です。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。