ITプロジェクト⑥ 業務プロセスチャート

会社の現状を把握するために、業務プロセスを可視化することが有効です。そのために、業務プロセスチャートを作ると便利です。

業務プロセスチャートは、決まった形式があるわけではありませんが、縦軸に関係部署や取引先、横軸に時間軸をおいて、左から右に、各部署や取引先が、どういう情報をやりとりするのか、PowerPointで表現することが一般的です。

業務プロセスチャートの例

私はどちらかというと、横軸に関係部署、縦軸に時間軸をおいて、Excelで作る方が慣れてますが、このあたりは好みではないかと思います。

業務プロセスチャートを各業務、例えば、受注、生産、出荷、請求、などのブロックごとに作ると、全社の業務が総覧できます。自分の部署の仕事内容しかわからない、というケースが多いので、このドキュメントは、業務の透明性確保にも役立ちます。

業務プロセスに課題がある場合は、業務プロセスチャート上に、わかるようにコメントをつけます。できれば、目立つ字や吹き出しで表現します。全体の業務プロセスの中で、課題を目立つようにしておくと、重複している作業、不要な作業、不足している作業などが洗い出されます。これらを見直して、あるべき業務プロセスをユーザ自らが設計していくことができます。

要求定義にあたっては、現在(As Is)の業務プロセスチャートを作成し、さらにあるべき姿(To Be)の業務プロセスチャートを作成します。システム開発にあたっては、このToBe業務プロセスチャートが非常に重要な情報となります。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。