ITプロジェクト41 要件定義の期間

要件定義の期間は、十分とることが必要です。工期を短くするために要件定義の期間を切り詰めてしまうことは避けるべきです。ユーザが決めるべきことを決めないと、ベンダは要件定義を進めることができず、ずるずると要件定義の期間が延びてしまうこととなります。

この際に、要件定義期間を守ろうとして、要件があいまいなままで基本設計に進んでしまうと、なにがしかの前提をおいて基本設計書を作り、ユーザに確認することとなります。これはかなり工数が無駄になります。設計書を作成するということは、前後の関係や論理性を確保するために、工数をかける必要があるからです。

従い、要件定義で決めるべきことは、基本設計書段階に先送りせず、時間が不足する場合は期間を延長してでも、要件定義の工程の中で決めるべきです。要件定義は準委任契約で行われることが多いのも、実際に要件定義を始めてみないとどれくらいの期間が必要なのかがわからないケースが多いからです。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。