情報セキュリティ講座(13) IP

ネットワークのプロトコルにおいて、もっとも標準的なものが、IP (Internet Protocol)です。昨日書いた通り、OSI基本参照モデルではネットワーク層、TCP/IPプロトコル群ではインターネット層で定義されています。

IPでは、決められた長さに切り分けられたデータの単位(パケット)にIPヘッダを付加され、IPヘッダに記録されたIPアドレスに向けて、パケットが次々に引き渡されます。パケットを引き渡す通信機器をルーターと呼び、引き渡すルールをルーティングと言います。IPパケットの長さは、ネットワークごとに設定したMTU(Maximum Transmission Unit)の長さに切り分けられます。

IPヘッダは通常20byte(160bit)の長さを持ち、パケット長、生存時間(TTL = Time To Live)、プロトコル、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、などの情報を持っています。

パケット長は、そのパケットの全体の長さです。

生存時間は、ルータを通るたびに1つずつ減算され、ゼロになるとパケットが消滅します。永遠にインターネット上をパケットがさまようことが無いように、設定されます。

プロトコルはIPパケットに含まれる情報のプロトコルです。PINGなどのICMP, 標準的な通信に使用されるTCPやUDPなどがあります。

IPアドレスは、説明が長くなるので明日書きます。

インターネット上の拠点をドメインと言います。各ドメインには、固有のIPアドレスが設定されます。国名を含めた、住所のようなもので、一意に特定されるもので、インターネット上でデータ交換ができるのは、このIPプロトコルの恩恵が非常に大きいと言えます。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。