憲法記念日

今日は日本国憲法が施行されてから、74年目となる日です。

憲法については、自分なりにいろいろ考えることがあります。それは、憲法は法治国家たる日本の最高法規(98条)ではあるけれども、国民より価値が高いものではない、ということです。即ち、日本の国民のためには、日本国内外をとりまく環境の変化や国民自身の価値観の変化に伴って、適切に改正されていかなければならないと思います。

例えば、9条は常に議論の中心となっています。これは安全保障に深くかかわる条項です。日本国憲法が施行された74年前は、世界の安全保障を担保する仕組みとして期待された国際連合ができて2年後でした。しかし、現在、国際連合に、自国の安全保障を守ってくれると期待することはできません。東西冷戦、テロリズム、核戦争の脅威など、安全保障のリスクは当時と比較にならないほど高まっています。従い、自国の安全保障をどのように確保するのか真剣に考え、それが憲法に反映されるべきと思います。

また、日本国憲法は、基本的人権という価値観を日本に定着させることに寄与しました。しかし個人主義が尊重されるあまり、核家族化や孤立社会化が進み、日本の伝統的な価値観である、家庭や地域のつながりなどが希薄化することにも、つながってしまったと思います。社会の最小単位である家庭を守ることが、憲法においても担保されるべきではないでしょうか。

憲法改正には、国会で発議(96条)される必要があります。そのためには、憲法についての、国民的レベルでの議論が必要です。後世の国民に対する責任を果たすためにも、努力が必要ではないかと思います。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。