デジタル ファシズム
著者は、国際ジャーナリストの堤 未果氏です。急速にデジタル化する社会に対して、GAFAや中国にデータを独占され、支配されることへ警告しています。
個人情報は、非常に秘匿性の高いものですが、それが容易く管理されてしまうデータ化は、注意すべきものです。一方で、なんでもスマホでできてしまう便利さを手にした人々は、それを手放すことはないでしょう。
データ化は、止まることはないでしょう。警告を鳴らしたとしても、それが止まらないものなら、どのように対処するのかを考えるべきと思います。それに対する解は、この本にはなかったように思います。
おそらく、イノベーションはこれまでも、今後も、人々の思惑を超えるスピードで進んでいくものなのだと思います。デジタル化を警戒するのではなく、むしろ日本がプラットフォーマーとなり、世界をリードするようにしたいものです。
教育現場にタブレットが入り込むことは、教育の画一化をもたらすかもしれませんが、より幅広い経験を子供達に与えることができるかもしれません。また、AIが人間の教師にとって変わることは、ないと思います。
デジタル化をただ警戒するのではなく、何ができて何ができないか理解して、正しく怖れることが大切なのだと思います。