ITプロジェクト⑪ コスト

ITプロジェクトは、ほとんどのケースでベンダを起用するので、コストがかかります。プロジェクトで、いくらまでコストをかけられるのか、予め決めておくことは重要です。

ITコストには、大きく分けて2種類あります。初期投資と運用費用です。

初期投資は、開発費用など、一時的にかかるコストです。通常は資産計上して毎年償却します。

運用費用は、保守費用やライセンス費用など、定期的にかかる費用です。通常は経費処理します。

ITプロジェクトのコストは、この初期投資と運用費用を、トータルで把握することが大切です。初期投資を抑えられても、運用費用が大きくなると、後々の負担が大きくなります。特に近年、システムのサービス化が進み、従来なら初期投資として扱われていた費用、例えばサーバやERPなどが、利用料の形になってきています。従い、初期投資額が低いからといって判断してしまうと、トータルコストでは膨れ上がることにもなりかねません。

また、システム開発に伴う付帯コスト、例えばデバイスやミドルウェアといった、目立たない項目も、抜け漏れなく費用として計画化しておくべきです。

ITプロジェクトの計画においては、これらのトータルコストが投資効果に見合うのか、検討した上で意思決定する必要があります。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。