ITプロジェクト34 コミュニケーションツール

プロジェクトマネジメントにおいてコミュニケーションを行う際に、便利なツールがいくつかあります。一般的なものとして、メール、共有ファイルサービス、スケジューラ、会議ツールなどです。

メールは便利なものではありますが、前回ご説明したWBSや課題管理表などの、都度更新するファイルを、メールの添付ファイルだけで運用しようとすると、バージョンがずれたりして何が最新のものであるかが、わからなくなります。

こうした場合に、共有ファイルサービスを利用して、ファイルは基本的にその中に格納し、メールで展開するのはそのファイルへのURLのみとすると、プロジェクトメンバーが常に同じファイルを閲覧・更新することができます。こうすることで、メールのサイズも抑えられますし、何より複数のメンバーが同じ名前のファイルを別のバージョンで閲覧・更新することによる、上記のバージョンずれを避けることができます。

また、メールでファイル展開後に修正などが発生した際も、元ファイルを修正することで対応ができますし、会議の場での印刷物を廃止して、ペーパーレス化を進めることも可能です。

共有ファイルサービスの利用で気を付けるべき点は、うっかり間違った情報で上書きしたり、削除してしまうリスクです。共有ファイルサービスには、バージョン管理できるものがあり、その場合は過去バージョンや削除ファイルを復活できるため、誤操作への対策となります。

共有ファイルサービスには、Office 365のSharepoint Onlineや、Googleドライブ、DropBoxなどがあります。

また、スケジューラも、メンバ間で共有することにより、会議設定が楽になります。都度メンバーに空いている時間を問い合わせていると、会議設定だけで相当な労力になってしまします。自分のスケジュールはメンバー相互に閲覧可能な状態にできるのであれば、更に効率的にできます。

スケジューラには、Office 365のOutlookや、Googleの他、会議設定だけであれば、「調整さん」のようなフリーサービスも便利です。

会議ツールは、PCのカメラを使ったWeb会議システムや、画面共有での電話会議など、いくつかパターンがあります。特に遠隔地での会議を行う場合に、いちいち移動するのは大変ですので、最初の顔合わせ以降は、会議ツールの活用が便利です。慣れてくると、相手の顔をみなくとも、電話と画面共有のみで、かなりの会議が可能です。

会議ツールには、Office 365のSkype(将来的にはTeamsに移行)、Googleなどがあります。

これらのツールをうまく活用し、効率よくコミュニケーションを行うことが、プロジェクトを進める上で重要です。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。