ITプロジェクト72 移行

旧システムから新システムに業務とデータを移すことを、移行と呼びます。移行については、周到な準備が必要です。

新システムに全くデータがない状態では、新しいデータを入力することができません。例えば、製品マスタや取引先マスタにデータがなければ、受注ができません。また、在庫データがなければ、在庫に基づく出庫ができません。従い、新システムで業務を開始する前に、最新のデータを新システムに登録しておく必要があります。これには、大きくマスタデータとトランザクションデータがあります。

マスタデータは、新規に受注や発注などを入力する際に、予め登録しておくデータです。製品、取引先、工場など、様々な情報があります。いわば静的データ

トランザクションデータは、受注、発注、生産、出荷など、日々発生するデータです。いわば動的データです。

これらのデータについて、いつ、どのデータを、どのように新システムに登録するのか、予め決定し準備します。

また、旧システムから新システムに切り替える際に、予め手順を決めておかないと、システムダウンや、二重登録などの、障害が発生する可能性があります。

更には、ユーザに対して移行に伴う注意をしておき、障害がおきないように協力してもらうことと、障害時への対応なども、決めておきます。

移行に伴うトラブルはよく発生します。順調に進んでいたシステムも、ここで問題化することもありますので、十分な準備と注意が必要です。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。