名言シリーズ(16) わたしを愛しているか
新約聖書ヨハネによる福音書 第21章15節の言葉です。昨日の続きです。
ペトロは、イエス・キリストを知らないと、三度言いました。そしてイエスは十字架につきます。ペトロはそのことを激しく後悔するのですが、後の祭りです。
ところがその後、イエスがペトロの前に現れて、「わたしを愛しているか」と三度尋ねるのです。イエスは、自分のことを裏切り、見捨てたペトロを、それでも変わらず受け入れると言っているわけです。
愛という言葉が、映画や小説などでもよく使われますが、それは時間や状況によって、変わってしまうものです。激しい恋愛も、そのうち冷めてしまうし、人を信じても、裏切られてしまう、そんなことは、よくあります。自分自身を振り返ってみても、後悔することがたくさんあります。
しかし、どのようなことがあっても変わらない愛に触れた時、人は感動し、心が救われるのではないかと思います。自分の弱さを悟ったペトロが、死をも恐れぬ強い心でローマで宣教できたのは、そういう背景があったからだと思います。