逆さ地図

中国の脅威が顕在化してきていますが、なぜ中国が南シナ海に進出したり、尖閣諸島を脅かしたりするのか、アジアの地図を逆さに見ると、よくわかると言います。

中国が太平洋に出ようとすると、邪魔な国があります。それが日本であり、特に鹿児島から沖縄、そして台湾に至る列島が、まるで中国に蓋をするように被さって見えます。台湾から西の地域も、フィリピン、ボルネオ島、マレー半島と続き、とても邪魔に見えます。

特に沖縄には、米軍が基地を構えていて、太平洋に出る際の最大の障害となります。このため、中国はなんとか自由に通行できるよう、あの手この手でこの海域を脅かしてくるわけです。

尖閣諸島周辺に海底資源が眠っているなどということも理由の一つかもしれませんが、それよりも地政学的な理由で、中国はこの海域を狙っているわけです。重要なことは、この海域を、日本の経済の命綱である原油やLNGを載せたタンカーが、丸腰で一日何回も往来していることです。

このことは韓国にとっても同様です。韓国とすれば、自国の経済安全保障のためにも、日韓米の連携を取る必要が絶対にあるのです。

しかし、現韓国政権は、日本との関係をわざと悪化させ、中国に接近しているように見えます。北朝鮮との関係も、中国を軸として進めてしまうと、中国・北朝鮮・韓国が連携する形になりかねません。こうなると、中国の思うつぼとなり、日本の安全保障が、大きく損なわれることになります。

逆さ地図を眺めてみると、いろいろなことが分かってくるように思います。

投稿者プロフィール

小笠原 裕
小笠原 裕中小企業診断士 行政書士
バラの咲く街、八千代市緑が丘で、コンサルティング事務所を運営しています。