太平洋の巨鷲 山本五十六
太平洋戦争の端緒となった、真珠湾攻撃から80年が経ちました。この時の連合艦隊司令官長 山本五十六については、多くの本が書かれていますが、本書はそれを用兵思想から分析したものです。
山本五十六は、新潟県長岡市の出身です。私の次女が長岡の学校に通っていて、山本五十六には親近感があります。
山本五十六は、終始対米戦争には反対でした。1940年に締結した日独伊三国同盟は、英米と対立するもので、避けなければならなかったし、対米戦争となれば、消耗戦になって、日本に勝ち目はない。こういうことを当時から見通していた。しかし開戦やむなしとなった際には、緒戦で鮮やかな勝利を収めるという、軍人としての仕事を果たす。
真珠湾攻撃の成功が、日本中を沸き返らせ、却って戦争に泥沼のようにはまってしまったのは、山本五十六が願ったのとは反対のことになってしまったのは、皮肉なことです。
先を見通す力を持った人間の孤独な生涯には、学ぶべきことも多いと思います。
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